ピアニストの孤独
2009-09-14


音楽家は孤独、とよく言われますが、ピアニストほど孤独なジャンルはないと思います。

ピアノは、一人ですべてを網羅します。
一人でオーケストラであり、室内楽奏者であり、歌手であり、そして究極の個人的な想いを吐露する詩人にもなり得る、その表現力の幅は断トツとも言えると思います。

その分、練習はいつもたった一人、音楽を構築・創造していくのも一人、
演奏旅行も一人、、色々な瞬間に、「きついな〜 さびしいな〜」と、よくせっぱ詰まります。
でもその、一人、がまたとても落ち着き、好きな所でもあるようです。
そうでもなかったら続けて来る事ができなかったでしょう。

そんなソロ活動の中、様々な個性の気の合う音楽仲間たちとやる室内楽は、ピアニストにとって本当にうれしい時間です。

私は幸運にもキャリアの最初のころから、素晴らしい方々との多くの室内楽の機会に恵まれてきました。
自分の小さく、かたくななカラを破ってくれる、本当に貴重な経験の連続でした。

一人で孤独なピアニストだからこそ、人と会話し、喜びや悲しさ、美しさを分かち合う、といった音楽に向き合う根本的な大事な姿勢を、その都度改めて思い返すのです。
しかし、ピアニストにとって多くの室内楽曲は、ソロと同じ、時にはそれ以上の練習が必要・・・他の楽器ももちろんそうだと思いますが、やっぱり音が多い分、旋律楽器より準備の時間がかかるのかもしれません。

ソロ活動とのバランスにだけは気をつけて、今後も続けていきたいと思っております。

若林顕(ピアノ)

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